こんにちは、まったり投資家のぽるとんです。
FXでは「レバレッジを使って取引の規模を大きくできる」ということは前回お話しました(下の記事)

今回は、レバレッジを使うことのメリットとデメリット、安全に運用するための心構えについて解説していきます。
レバレッジはハイリスク・ハイリターン?
FXの1番の特徴は、レバレッジが使えることです。
これにより本来より数倍大きな取引ができるため、よくハイリスク・ハイリターンの投資だといわれますが、本当なのでしょうか?
リターンが数倍になる
まずはレバレッジを使わない場合(レバレッジ1倍)で考えてみます。
いま10万円がFX口座に入っていて、1ドルが100円だとすると、1000ドル購入することができますよね。
その後、円安により1ドル110円になったとします。
この時点での利益を計算すると・・・
ここまではいいですね?
次は、レバレッジを2倍にした場合を考えてみましょう。
同じように10万円が口座に入っていて、1ドルが100円だとします。
今度はレバレッジが2倍(=取引の規模が2倍)なので、2000ドル購入することができます。
先程のように1ドルあたり10円上がったとすると・・・
このように、レバレッジを2倍にすると利益も2倍になり、10倍にすると利益も10倍になるのです。

レバレッジってすごい!
しかし、リスクもある
レバレッジには利益を倍増させるメリットがありますが、当然デメリットもあります。
それは、先程の逆で1ドル100円で購入したドルが90円に下がってしまった時です。
この場合も、レバレッジの倍率と同じだけ損失が倍増していくことになります。
仮にレバレッジが10倍だったとすると・・・
ということになります。
FX口座には10万円が入っていましたから、これで口座のお金(=証拠金)は0円になってしまいました。
では、もしドルが更に下がるとどうなるのでしょう?
もう口座に証拠金がないので、それ以上マイナスになるとFX会社は困ってしまいますよね。
なので、そうならないためにFX会社は取引を強制終了(ロスカット)します。

ロスカットは注意だね!
ちなみに、よく「レバレッジをかける」とか「レバレッジを効かせる」という使い方をするので、覚えておきましょう。
その理由は、FXが「差金決済」を用いているからです。
例えば100万円が99万円に下がった時、「実際に動いたお金=差金」は1万円だけですよね。
FXは、実際に動いた差金の分だけを受け取ったり、支払ったり出来るので、少ないお金でも大きな取引が出来るのです。
レバレッジは最大25倍まで
日本のFX会社のレバレッジは、最大25倍まで設定することができます。
もし100万円あれば、2500万円の取引が可能ということです。
1ドル100円なら25万ドル購入できるので、先程のように10円値上がりしたとすると・・・
すごいですね。
しかし、逆に4円値下がりすると・・・
つまり96円くらいまでドルが下落すると、口座に預けた証拠金がほぼ0円になり強制決済(ロスカット)されてしまいます。
FXで失敗する人は、欲につられて25倍のような高いレバレッジを設定してしまい、あっという間に証拠金がなくなるケースがとても多いです。
(というか、最初の僕がそうでした…)

あれはショックだったね。
もちろん偶然うまくいって、数か月で2倍や5倍、10倍になることもありますが、どこかで1度失敗すると一気にゼロです。
ギャンブルや宝くじのつもりで購入するなら構いませんが、「投資」としてFXをやるつもりなら、25倍のようなレバレッジには手を出してはいけません。
FXは本当に儲かるの?
少しFXのリスクを強調してきましたが、それはFXが「初心者の失敗しやすい投資」だからです。
僕も昔は入門書やインターネットで学んだにわか知識で挑戦して、見事に破産してしまいました。
じゃあ、初心者はFXでは儲からないの?
というと、そんなことはありません。
むしろFXは株や仮想通貨よりも、ずっと魅力的な投資だと思います。
FXは大きく勝つのは難しいです。
しかし、小さく勝つのはわりと簡単です。
- 為替の値動きには、ある程度の法則性がある
- 外貨の価値はそれなりに安定している
- 持っているだけで金利がもらえる
例えば、円高で米ドルが安くなっている時に、レバレッジ1倍か2倍で購入するとします。
その後、さらにドルの価値は下がるかもしれませんが、アメリカ経済が完全に崩壊でもしない限り、待っていれば必ずドルの価値は上がって行きます。
運が悪ければ、ドルの回復に数年かかるかもしれませんが、それでも最終的にはプラスになるでしょう。
さらに、その間にも金利が数%ずつ毎年もらえるので、そこでも利益が発生します。
つまり時間さえかければ、かなりの高確率で利益が出せるのです。
FXを安全に運用するためには
プロのFXトレーダーでも、毎年の平均利回りは20~50%くらいだと言われています。
意外に少ないと思いましたか?
でも、年間50%ってすごいですよ。
実際に、FXを死ぬほど勉強した中のごく一部の人たちは、これくらい稼いでいると思います。
ただ、初心者でそこまで頑張って勉強するつもりがないのであれば、まずは年利5~10%を目標にしましょう。
【年利10%×10年】
【年利5%×10年】
【年利5%×30年】
これを見ると、年利5%でも十分すごいですよね。
無理な投資さえしなければ、仮に最初はマイナスになっても少額で済みます。
そのうち、少しずつプラスに転じていきますので、初心者でも時間さえ味方にすれば「ローリスク・ハイリターン」な運用ができるのです。
そういう意味では、なるべく早く始めた方がメリットは大きいですね。
レバレッジはどれくらいにすればいい?
レバレッジを何倍に設定すべきかは、投資のスタイルによって変わります。
【短期売買(デイトレード)の場合】
レバレッジ目安:5~10倍
【中期売買(スイングトレード)の場合】
レバレッジ目安:2~5倍
【長期トレードの場合】
レバレッジ目安:1~3倍
これらはあくまで目安で、取引する外貨の安定感や、為替の状況、今後の見通しなどによっても検討する必要があります。
ちなみに、初心者におすすめなのは長期トレードです。
それぞれの投資スタイルの特徴については、また解説していこうと思います。
- レバレッジで損益が倍増する
- 証拠金が尽きるとロスカットされる
- FXは小さな勝ちを積み上げる
- まずは、年利5~10%を目指そう

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